機能性ディスペプシア

健康インデックス
機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシア
(胃腸とストレスの関係)

神経性の胃腸症候

神経性の胃腸症候

春は新しいスタートの季節。新年度を迎え周囲の環境がガラッと変わる方も多いのではないでしょうか。
何かとストレスが多く、そこへ忙しさが加わるためこの時期は胃腸の調子を崩す方が多く見受けられます。
「いつも胃が重く食欲がわかない」、「時々お腹が痛くなる」。ただし病院で診てもらっても原因が特定できない。こうした神経性の胃腸症候を近年、機能性ディスペプシア(functional dyspepsia:FD)と呼ぶようになりました。
現在、人間ドック受診者の10人に1人、実際には日本人の5人に1人がこれに該当すると言われます。
機能性ディスペプシアが怖いのは食欲が落ちて栄養不良が続くため心身の不調が慢性化する事。また医薬品だけでは思うように改善が進まない事です。
思い当たる方は、もう一度基本的な所から見直しを。ストレスが胃腸にどれだけ深く影響するのか再確認した上で自らできる予防策を確実に講じる事が大切です。

東洋医学における胃腸・ストレスの関係

東洋医学における胃腸・ストレスの関係

ある調査では胃腸症状の約8割がストレス要因とされるくらい心の状態が与える影響は大きいものです。
東洋医学においても昔から「胃腸は心の鏡」とされてきました。古典的な東洋医学理論では体内の臓器・機能を5つに分けて考えています。
胃腸の消化吸収及び栄養運搬を司る「脾」、肝臓機能及び思考活動を司る「肝」、心臓機能及び精神活動を司る「心」、呼吸機能を司り気を生み出す「肺」、腎及び泌尿器・生殖機能を司る「腎」、これで「五臓」となります。
図は五臓が互いに影響し合う関係性を表しています。
時計回りに前の臓から「助けられ」次の臓を「助ける」という相生(そうしょう)の関係。
2つ先の臓を「抑制し」2つ前の臓から「抑制される」相剋(そうこく)の関係。こうした臓の連動で健康が成り立っていると考えてきました。そして胃腸の「脾」から見ると「心」により助けられ「肝」に抑制されるそして「肺」を助ける、という事になります。
つまり「脾」は心・肝・肺といった神経系統・メンタルの臓により支配され運行していることがわかります。これが「胃腸は心の鏡」と言われる由縁です。
胃腸の健康には落ち着いた精神状態の下、血液循環が安定していること(心が安定した状態)が大切、逆に悩みや怒りなどの感情が高ぶった状態(肝が高ぶった状態)が続くと良くない、そして胃腸の安定は気の流れを生みだし鬱屈を脱する、という現代のストレス対策に通じる大きなヒントを私達に教えています。

ストレスによる胃腸症状と対策

ストレスによる胃腸への影響はまずは食欲不振として現れます。
これは血糖値の低下や胃壁の収縮といった空腹の合図が脳・視床下部にある食欲中枢に正確に伝わらない事で生じます。
そして人によって様々な軽度不快感が発生。胃の内部が知覚過敏の状態となり少しの刺激、食事でもむかつきや痛みを覚えるようになります。

また自律神経バランスの乱れにより胃腸の運動性が低下して消化や便通が不安定に。
胃酸分泌も過剰になり胃の内部がだんだん荒れてきます。
こうした流れをストレス強度に応じて一進一退するのが機能性ディスペプシアです。
持続的ストレスが原因ですから個々の胃腸症状に対応する医薬品をたくさん服用しても決して根本対策にはなりません。
心身をいたわる総合的なストレス対策が不可欠。
中でも自分で取り組める胃腸の養生は真っ先に取り組まなければならない事でしょう。そのポイントは・・・

1. 決まった時間に食事を摂る事
食事時間が定まってくると胃腸はその時間に合わせて自然と消化吸収の準備を始めます。
ストレス時は意識して食事時間を決めて摂るようにしましょう。特に栄養吸収効率の良い朝の食事は大切です。

2. 食べすぎに注意
腹八分目が基本、逆に寝る前の過食は最悪です。
ストレス時の夕食は早め・少なめに済ませて胃腸を長時間休ませる工夫が必要です。

3. 食べる速さに注意
食べるのが速いと胃の膨らむ感覚と血糖値上昇にギャップが生じ満腹感の感知が遅くなります。
これが過食につながります。早く食べる時は空気取り込みも多くなりこれがげっぷ・おならの発生源に。

4. 冷たい物の摂りすぎに注意
各種消化酵素の作用は体温付近で最も活発になるため食事の際の冷たい物の摂りすぎは消化吸収に不利となります。

5. 糖質の摂りすぎに注意
糖質は胃腸をあまり動かなくても血糖値を急上昇させます。
これが不正確な満腹感を与えてしまい、さらに血糖を下げるインスリンの浪費にもつながります。
甘い物を摂るなら食前は避けデザートとして食後に摂りましょう。

6. ストレスにより消耗する栄養素
ストレスにより体内消費が進む蛋白質、ビタミンC・Eなどの抗酸化成分は毎日不足しないように心がけましょう。
サプリメントで効率の良く補給することもお奨めです。

胃腸には昔から清心丹

胃腸には昔から清心丹

弊社のルーツでもある懐中用薬「清心丹」はストレス性胃腸用商品の草分けと言えるかもしれません。
東洋医学理論に基づき脾胃の働きを高める生薬と「気」を安定させる生薬を配合し心因による胃腸症状にも対応した製品でした。
桂皮、丁子、茴香、木香といった芳香性の生薬が胃腸を動かし食欲を増進、阿仙薬、甘草、縮砂などが胃腸の過緊張を取り除き運動リズムを整える、これにより胃腸の健全化はもちろん、頭痛、めまい、心身疲労などのストレス諸症状にも効能が許可されていました。

明治から昭和にかけて今で言う機能性ディスペプシアのような愁訴でお悩みの方にも随分愛用いただいたはずです。
現在この清心丹は製造しておりませんが、その主要な生薬構成は「清心丹シレナール」に受け継がれています。
伝統の健胃性和漢素材に抗酸化や免疫サポート素材が加わり「ストレスフルな現代人のための健康サポート食品」としてリニューアル致しました。是非この時期、お試しいただきたいと思います。

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人形町センタービル


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